腰椎分離症

骨を構成する要素の一つで、椎体の腹側から出る橋状の突起を椎弓といいますが、椎弓と呼ばれる腰椎の後方部分が分離した状態を腰椎分離症と呼びます。

腰椎の後ろ半分が椎弓でリング状の構造を持ち、リングの斜め後ろ側は細かく弱い部分で背中を反らす動作やジャンプ後の着地のような動作で力が加わりやすいです。このような動作が繰り返し行われることで骨にひびが入ってしまういわゆる疲労骨折の症状が起きます。

腰椎分離症は、疲労骨折が原因で主に成長期を迎えるスポーツ選手に多くみられるのが特徴です。日本人の成人では約6％で男女比率は男性が8％で女性が4％です。全ての人が腰椎分離症になるわけではないのですが、体質的なことが用意することもあるので注意が必要です。一般的には、一番下側にある腰椎（第5腰椎）に起きることが多いです。

腰椎分離症の症状は、病期により異なり発生段階の頃は腰を反らすことで狭い範囲に限られて痛みを感じる、大半の場合がスポーツを行っているときやその直後に腰痛を自覚します。なお、完全に骨が折れてしまうと痛みを伴う症状が続く、そのまま放置していると分離が完了して治りにくい状態になるので早めの治療が求められます。